先日、福岡市早良区田隈にあるふくちゃんラーメンに久しぶりに伺ってきました。
14時頃に着いて、15台ある駐車場は空きがあって停められたものの、お店の前にある紙に名前を書いた時点で自分の前に6組待ち。
日曜にしては、これでも待ち時間が少なくてラッキーな方なんですよね。
待っている間にふくちゃんラーメンのおさらいをいたしましょう。
福岡でいわゆるちゃん系のラーメンと言えばふくちゃんラーメンを指しますが、その歴史は長く、来年で創業45年となります。
ふくちゃんラーメンは1975年早良区百道にて創業された老舗の豚骨ラーメン店で、最初は西新の老舗ラーメン店しばらくで修業された福吉光男さんという方が営業されていて、その5年後、1980年に体調を崩されて、親戚の方にお店を託された、その託された方が先代のふくちゃんラーメン大将榊順伸(さかきよりのぶ)さんという流れだったそうです。
元々営業マン上がりだった榊さんは大変な苦労の末、今のふくちゃんラーメンの味を作り上げ、そこから行列嫌いの福岡人が並ぶほどの人気店として有名になりましたが、同時に違法駐車などのクレームに追われることとなり、現在の田隈に1994年に移転されて、その9年後の2003年、病で倒れられた先代を後を継いで、現在は息子さんである榊伸一郎大将が二代目としてお店を取り仕切ってらっしゃいます。
※最初にお店を始められた方を先代とすれば現在は三代目ということになりますが、ここではあくまでもふくちゃんの味を作り上げてのれんを守られてきた榊順伸さんを先代として表記しております。
ちなみに、新横浜ラーメン博物館に2004年8月~2009年11月まで出店されていたこともあるそうで、当時の新横浜ラーメン博物館の担当の方が実際に食べた上で熱心に声を掛けられてのことだったそうですが、今は多店舗展開は特に考えていないとのこと。
でも、榊大将は義理人情を大事にされる方なので、いまだに新横浜ラーメン博物館で仲良くなった方々との集まりに顔を出されているそうです。
その当時、ラーメン博物館で麺上げをされていた方が榊大将の2人のお姉さんの次女に当たる伸江さん。
現在は早良区原で江ちゃんラーメンというラーメン店を榊大将のお母様と切り盛りされています。
2006年頃から2015年春頃まで営業されていたふくちゃんラーメン博多店というお店もありましたが、こちらは榊大将の2人のお姉さん、長女の美子さんがされていて、ご主人と共に2015年、宗像に移転されてふくちゃんラーメン英美という名前となったお店を営業されています。
そして長年田隈のふくちゃんラーメンで修業をされていた脇山直幸さんが2016年に糸島市でオープンされたなおちゃんラーメン。
こちらも大行列店となり、大手門に2019年12月、二号店も出店されています。
他にも先代の時代に修業されて独立された飯倉の冨ちゃんラーメン、2013年にオープンされた中津のしゅうちゃんラーメンと、ふくちゃんを源流とする名店がたくさんあり、どのお店も人気があるんですよね。
福岡で言うちゃん系ラーメンは、ふくちゃん以外にも博多ラーメンの元祖の一つと言われる赤のれん節ちゃんラーメン、老舗の人気店八ちゃんラーメン、長浜屋台系の代表の山ちゃんラーメン、また小金ちゃんを代表とする天神屋台ラーメン系などありますが、単純に店舗数で言えばふくちゃんを源流とするお店を思い浮かべる人が多いのではないかと思います。
こうしてふくちゃんラーメンの歴史に思いを馳せるだけで、お腹が空いてくるんですから困ったものですね(;^ω^)
20分少々経過し、榊大将から名前を呼ばれてお店の中に。
相変わらず昭和感満載の店内はカウンター10席とその奥に厨房、そして入口横の両側にテーブル席各一つずつ、計21席ですが、テーブル席には真ん中にプラスチックの仕切り版が置かれていて、対策されています。
ふくちゃんラーメンではラーメン、ラーメン大、チャーシュー麺、ワンタン麺、ワンタン、餃子、チャーハン、めし、そして替玉というラインナップ。
頼んだことはありませんが、キムチもメニューに書いてあります。
今回はワンタン麺、餃子、そしてチャーハンを注文。
麺の硬さを聞かれますが、私は普通で注文します。
榊大将の声出し、指示出し、そして麺上げの際のカンカンという音を聞きながら、卓上をチェック。
コショー、ゴマ、ガーリックチップ、ニラキムチ(生のニラに辛味を和えたもの)、そして生ニンニクと餃子のタレ、ラー油が置いてあります。
こうして好きなようにカスタマイズ出来ることと、ニンニクが二種類置いてあること、そしてニラキムチがあるのがまた良いんですよね(^-^)
ちなみに、生のニンニクとニンニククラッシャーを最初に置くようになったラーメン店はふくちゃんラーメンだそうです。
やがてワンタンメン、餃子、チャーハンの順に登場!
ラーメン動画
スープがなみなみと入ったワンタンメンは圧巻の迫力、そして大きなチャーシューが二枚とネギ、これが基本で、ワンタンメンなので後はワンタンも入ってますが、かなりシンプルな見た目です。
ふくちゃんラーメンのスープは頭骨とニンニクを寸胴で炊き込み、熟成させたスープとフレッシュなスープをその日の出来栄えで配合を変えてブレンドし、それを営業釜で炊きながら使っていくというスタイルで、これによって濃度は高過ぎず、でもコクがありつつフレッシュ感もある豚骨スープに仕上がっています。
ここにタレがキレよく効いてくるんですが、、、ずいぶん昔に食べた時はもっと塩味が強かったと思うんですよね。
それが段々とまろやかに、私としてはより好みになってきた気がするんですが、その為もあるのか、昔よりも女性客や子供連れが確実に増えた気がします。
めちゃくちゃ美味いですし、これがなみなみと入っているのがまた嬉しいんですよね~(^-^)
麺は地元の石橋製麺さんの中太麺、やや黄色く、やや太めでやや短く、啜りやすくて普通麺だとしっかり火が通ってしなやかにコシが出ていて実に美味いんですよね。
ちなみに江ちゃんラーメンも同じ石橋製麺さんの麺です。
※確か英美さんもだったと思いますが、こちらは調査出来ていません。
チャーシューは今時のラーメンと違って昔ながらの出汁ガラのような食感ではあるんですが、肉肉しさと柔らかさもあり、肉を食べた感があって味付けは控えめですけど美味しいです。
ワンタンはトゥルントゥルンでめっちゃ美味しい(^-^)
途中からニラキムチ、ガーリックチップ、そしてコショーを投入。
どれも合うんですよね~。
食べている間に来た餃子とチャーハンも一緒に頂きます。
餃子は博多一口餃子、10個入りで350円とかなり良心的です。
これがまたよく焼いてあり、中の餡もニラの風味がしっかりありつつ肉感もあって、美味いんですよね~。
チャーハンは昔ながらのしっとり系チャーハンで、これ単体で食べるとまあ普通に美味しいかな~、くらいなんですが、ここになみなみと入った豚骨スープが加わり、一緒に頂くことで、めっちゃ美味くなるんですよね~。
久しぶりに食べたらあまりに美味かったので、周りの替玉コールに被せて替玉をヤワで注文。
ふくちゃんラーメンでは、これは江ちゃんラーメンもそうなんですけど、いわゆる茹で麺機を使用しておらず、大きな羽釜にお湯を張り、それをグラグラと沸かしながら、ほぐした麺を投入して泳がせつつ蓋をしてしばし待ち、それぞれの茹で加減に応じて平ざるで麺を上げてらっしゃるんですが、一度茹で釜に麺を投入したら後からいれられないんですよね、混ざってしまうから。
そういうお店側のやり方がわかるので、常連さんになると誰かが替玉コールしたらそれに乗るという流れが出来ていて、私も例外なく他の方に被せてます。
やがて出てきた麺。
これを丼に投入し、またしてもニラキムチを追加して一気にズルズルと啜り上げ、合間にスープも美味しかったのでしっかり飲んでしまい、普段ならなみなみ過ぎてスープまで完食出来ないんですけど、今回は久しぶりだったということもあって、ついついスープまで完食。
実に美味しく堪能しました(^-^)
ごちそうさまでした<m(_ _)m>
常に緊張感のある面持ちで真剣に麺場に立たれている榊大将、かっこよかったですね~。
実は佐賀のいちげん。の内田大将と榊大将が仲良しで、以前その組み合わせでご一緒したこともあるんですが、店内での仕事への集中ぶりからはなかなか想像つきませんけど笑顔が素敵なんです。
またぜひご一緒して楽しい時間を過ごせたら良いなと思うのと同時に、今回食べたことで、お店では常に真剣勝負なラーメンへの熱い思い、そこから積み重なって産まれた一杯の価値を更に感じました。
ラーメン大好きガーソーさんYouTubeにて動画配信中
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素通りさせぬ店の味、もうすぐ創業45年の老舗ふくちゃんラーメン訪問
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