今回は福岡県福津市津屋崎のまるにラーメン!
以前は一楽ラーメン津屋崎店があった跡に居抜で入られたこちらをご紹介させて頂きます。
まるにラーメン
福岡県福津市津屋崎7-11-17
営業時間 11時~17時(L.O.16:45)
定休日 水曜日
国道495号線沿い、津屋崎小学校前交差点角にまるにラーメンはあります。
隣接の駐車場は12台駐車可能、角地で目立つ立地です。
個人的に中締め無しの営業が嬉しいですね。
店内はザ昭和、L字カウンター10席と4人掛けテーブル5卓で合計30席。
カウンターの真ん中に紅ショウガ、ニンニク、辛子高菜、一味等味変アイテムコーナーがあり、セルフで好きな物を取るようになっています。
フリカケも10円で販売されています。
辛子高菜は11時から13時までが無料です。
個人的に豚骨はコショーも好きですが一味も好きです。
入口左手に冷水機も置いてあるのでお冷を注いでからカウンターに着席。
卓上にはコショーとゴマのみ置いてあります。
カウンターの上にはメニューも書いてあり、チャンポンは無くなっていますが、他は以前の一楽のままですね。
基本はラーメンとみそラーメン、焼き飯とメシ、ギョーザ。
みそラーメン以外はお持ち帰りも出来ます。
スープはレンチンで後は麺を茹でればお店の味というのは良いですね。
今回はラーメン、焼き飯、そしてギョーザを注文しました。
少し待って注文したメニューが全て揃い、まずはラーメンから。
昔懐かしいタイプの豚骨ラーメンで、具材もチャーシューとネギ、そして海苔とシンプル。
スープの表面には脂の膜が張り、豚骨の香りもしてきて実に美味そう。
脂身も適度についたチャーシューは厚めに切られていて良い感じ、アツアツでしっかりした豚骨スープに26番くらいの麺で、昔ながらの博多ラーメンって感じです。
麺は老舗の千寿食品謹製、低加水で普通だとやや硬めに仕上げてあります。
スープは豚骨の香りはしますが濃度はそこまで高くなくて多分ブリックスで5くらい、タレもしっかり効いていて、飲みやすくて美味いです。
さて、実食!
一楽のラーメンと似ているんですがよりパンチを感じるというか味が濃い感じでめちゃくちゃ美味いですね!
そしてこのチャーシューが味付けも程よく、厚みもあって肉肉しさがありつつ柔らかくて美味しい。
焼き飯はハーフサイズが無いのでシェアして注文される方が多いようですが、なかなかのボリュームかつ懐かしい焼きめしって感じでこれもまた旨い。
辛子高菜とも合います。
ギョーザもしっかり焼いてあり、餡も肉汁たっぷりでこれまたご飯やビールにも合うタイプ、バリうまです。
麺を食べ終わり、替玉をヤワで注文。
ヤワ麺だとしっかり火が通っていて、個人的なドンピシャの好みとしては普通とヤワの間くらいなんですが、芯に火が通ってコシが出た麺は美味くてスープとの絡みもバッチリ。
ついつい勢いよくスープまで完食しましたが、本当に毎日でも食べたいくらい美味かったですね~。
全部美味しく完食させて頂きました。
次に、別日で取材させて頂いた際におススメされたみそチャーシューメン。
一楽の居抜だけあって丼も同じくスリバチ。
みそラーメンは炒めた野菜がたっぷり入っていますが、今回は更にチャーシューメンなのでたくさんのチャーシューが入っていてめっちゃ豪華。
ラーメンと同じ豚骨スープなんですが、味噌ダレと合わせたことで旨味や甘味、酸味が絶妙にブレンドされて優しい味なんだけど力強い、毎日でも食べられるけどパンチはあるスープになっています。
そしてこのたくさんのチャーシューがまた美味そう。
たっぷりの野菜の下には千寿食品の中太麺が入っていて、これもまたコシがあって美味いんですよね。
スープは味噌ダレが絶妙で野菜炒めに入っている一味と相性バツグン。
チャーシューがまた肉肉しい歯応えと旨さがあり、野菜と頂くのが美味いんですよね。
こちらも美味すぎて完食でした。
会計したら50円割引券も貰えました(^-^)
まるにラーメン
どれもめっちゃ美味かったです。
ごちそうさまでした~!
さて、最後にまるにラーメンが出来た経緯を説明しますと、一楽ラーメン津屋崎店が営業されていたお店を現在のオーナーさんが居抜で購入して、2020年4月にまるにラーメンを立ち上げられたという感じ、これを順に詳しく解説していきます。
まずは一楽ラーメンについて。
少年ジャンプに連載されていた漫画Narutoの作者岸本さんが学生時代に通われていたという九産大前店が有名ですが、今回の津屋崎店と同じく閉店されていて、現在は福岡県下で6店舗営業されている、昔からある老舗の豚骨ラーメンチェーン店、それが一楽ラーメンです。
当初は各店ご親戚やご兄弟で営業されていましたが、現在はだいぶ代替わりも進んでいますので各店の関係性も薄れています。
また各店で出されているメニューも多少違いまして、志免店では唐揚げ定食が有名ですし、他のお店で言えば焼きそばがあるお店と無いお店があります。
一楽と言えば豚骨ラーメンと焼飯と味噌ラーメン、ちゃんぽんはほぼありまして、昔ながらの豚骨ラーメンと町中華や定食的なイメージで愛されているお店です。
いずれ一楽ラーメン各店のご紹介もさせて頂きたいと思っておりますので、これに関しては少々お待ち下さい。
現在は閉店されている一楽ラーメン津屋崎店ですが、1997年にオープンされ、定食や焼きそばはありませんでしたがラーメン、みそラーメン、ちゃんぽん、焼飯、ギョーザが揃っていて地元で根付いて人気のお店でした。
堀川大将がご高齢によりお店を閉めることとなり、居抜という形式で設備ごと引き継いでくださる方が見つかった結果、2020年2月に閉店、そして引き継いだ現在のオーナーさんがその二ヵ月後にまるにラーメンをオープンされた、という経緯になります。
ここで居抜とは何ぞや?という方もいらっしゃるかと思いますので、本業不動産屋の私からご説明させて頂きます。
不動産的に言う賃貸での事業用物件、店舗物件は、建物が建ち上がった当初はスケルトンと言って店内は空っぽの状態がほとんどです。
飲食店を例にして説明しますが、借りた方がお金を掛けて内装造作を設置して、お店が出来上がっています。
では、最初に内装造作をお金掛けて作り上げた方が、事情があってお店を辞めることにしましたという場合、その内装造作はどうなるのか?
一般的な賃貸借契約上では原状回復としてスケルトン状態に戻すこととなっています。
つまり、お店のトイレやキッチン、換気扇やエアコン、カウンターなどその他諸々の設備や造作を、作った借主がお金を出して解体、撤去しないといけないんですね。
それってお店を辞めるのに対して更にお金が必要になるってことで、貸主からしたら元の状態に戻すのは当然なんだけど、借りていた方からしたら負担でしかない話です。
辞めたい方はそうしなければならない一方で、お店を始めたい方については、先ほどご説明した通り、スケルトンの物件を借りた後に、工務店さんに依頼して自分の作りたい店舗を一から作ることになります。
何にもないところから床壁天井を作り、給排水設備を作り、ガス設備を通し、照明設備を含む電気工事をしてトイレや厨房を設置して、カウンターやその他造作を作り、エアコンや換気扇などの空調設備を設置してから厨房の冷蔵庫その他の設備、調理用具、そしてお客様用の皿などを揃えてお店が出来上がります。
一から作るということはある程度理想的なお店にすることが出来るというメリットはありますが、同時にお金がたくさん必要にもなります。
では、辞めたい方が新しく始めたい方へ作った設備や造作、備品ごと譲ればお互いに助かるのでは?
ということで、ここで居抜というシステムが出てくるんですね。
つまり、お店を辞める方がそのお店の設備や造作を売る、売ることで解体や撤去の費用を払う必要が無くなり、預けている敷金が全て返還されます。
新しくお店を始めたい方はそれを買った上で、自分がやりたいお店に必要なリフォームを行ってお店を開店させる、一から作らないで済むので総額では予算を抑えてお店を開店させることが出来ます。
実際の建物の所有者、つまり家主さんですが、次の方が引き継いでくれるということは新たに募集を不動産屋に依頼したりしなくても良いので出費が何もなく、そして以前の方と次の方との引き継ぎなので切れ目なく家賃収入が入ってきます。
三者共にメリットしかない話、これが居抜になります。
言葉としての居抜は不動産物件で元々あった家具などをそのままにして使うことを指していまして、今回も正にそれなんですね。
まるにラーメンに関しても居抜なので看板を変えていますが内装はそのままですし、何なら使用されている丼などそのままですし、メニューも現在はちゃんぽんが無くなっていますが開店当初はあってそのままのメニュー内容でしたし、以前から働いていたスタッフがそのまま働いていたり、堀川大将が近所にお住まいだからたまに食べに来たりしています。
なので、何か関係があるのではないかと思われるそうですが、まるにラーメンは一楽ラーメン津屋崎店と経営的には全く関係がないそうで、単に居抜で引き継いだ、更に以前働いていた方もそのまま働かれた、そして登場人物皆さんが良い人だから友好的な関係が続いているというだけだそうです。
実際の味に関してなんですけど、これに関しては申し訳ないんですが一楽ラーメン津屋崎店で食べたことが無いんですよね(;^ω^)
なので他の一楽と比べてどうかという話しか出来ないんですが、麺は以前と同じ創業40年以上の老舗製麺所、有限会社千寿食品を使用されていますし、同じく豚骨スープもゲンコツのみを使用されていたりと、タレ以外はほとんど同じということで、個人的にもかなり似ていると思います。
強いて言えば、まるにラーメンのスープの方が若干味が強いというか濃いというか、パンチがあるように感じました。
ちなみにギョーザは同じところから仕入れてらっしゃるので以前と同じ味ということで、つまりラーメンが若干スープが強くなっている以外はほとんど同じ、それによってお客様からも引き続き愛されてらっしゃいまして、まだ2年しか経っていないお店ながら、常にお昼時は車が駐車場に入れないくらい人気があります。
老舗のラーメン店が後継者不足で已む無く廃業することが多い中で、こういう形で名前は変われどお店が継続していくというのは美しい話ですし、食べる側としては嬉しいなと思いますね。
今回取材ということで芹川店長にお話を伺ったんですが、店長以下スタッフさんが全て女性であり、芹川店長も学生の時から食べに来られていたことや一楽時代に短期間アルバイトをしたことがあること、他のスタッフさんの中には一楽時代長く働かれていた方もいらっしゃることなど伺いまして、一楽が好きな地元の人財も引き継がれたことは大きいなと感じました。
店長はじめスタッフさんには大変丁寧かつ優しく対応して頂きまして、この場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました!
というわけで、津屋崎のまるにラーメン、まだ食べたことが無いという方は、ぜひ一度お試し下さい(^-^)
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